老舗ギターの米ギブソンが経営破綻、クラプトンらが愛用
ニューヨーク(CNNMoney) 老舗ギターメーカーの米ギブソン・ブランズ(本社テネシー州ナッシュビル)は1日、連邦破産法11条の適用をデラウェア州に申請した。申請書類によると、負債額は少なくとも1億ドル(約110億円)、最大で5億ドル(約550億円)に上る。
同社は再建を目指す計画で、ヘッドホンやスピーカー、アクセサリなどを扱うコンシューマーエレクトロニクス事業を清算する一方、業績が安定している楽器やプロフェッショナルオーディオ事業は再編し、本業に専念する。
ギブソンは1894年の創業。エレクトリックギター「レスポール」などのヒット商品を生み出し、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、ピート・タウンゼントなどの著名ミュージシャンにも愛用された。
従業員は900人足らず。ギターのほかにも、ピアノの「ボールドウィン」や、オルガンやピアノ、ジュークボックスで知られる「ワーリッツァ」などの有名ブランドを傘下にもつ。
経営の悪化に伴い、債務不履行の恐れがあるとして、米格付け会社のS&Pは今年に入り、同社を格下げしていた。
S&Pによると、同社はギターの材料となるローズウッドの輸出入規制の影響で業績が悪化。ギターメーカーは他社も対応に苦慮しているという。