独アディダス、新品プラスチックを24年までに排除へ
ロンドン(CNNMoney) 独スポーツ用品大手アディダスは16日、2024年までにバージン(新品)プラスチック(合成樹脂)材料の使用を中止し、全て再生品に移行するとの方針を発表した。
合成樹脂にはポリエステルも含まれる。ポリエステルは軽量で乾きが速く、Tシャツからブラジャーまであらゆるスポーツ衣料に使われている。
19年の春夏物ウェアには、約41%の再生ポリエステルが使われるという。
同社はまた、オフィスや小売店舗、倉庫、流通センターなどでも今年以降、バージンプラスチックの使用をやめると表明した。これにより、年間40トンのプラスチックが節約されることになる。
さらに、米環境保護団体パーリーと共同で海に廃棄されるプラスチックごみから開発した靴「パーリーシューズ」の販売数も、昨年の100万足から今年は500万足に伸びる見通しだという。
世界で使われるプラスチックの量は過去50年間で20倍に増え、今後20年間でさらに倍増すると予想されることから、これに伴う環境への影響が懸念されている。50年には世界の海にすむ魚の重さを、プラスチックごみの重さが上回るとの研究報告もある。現在回収されているプラスチックの率はわずか14%だ。
グローバル企業の取り組みとしては、スターバックスがプラスチック製ストローの廃止を表明し、マクドナルドも英国とアイルランドで同様の対策を試行中。イケアは傘下の店舗とレストランから使い捨てプラスチックを段階的に排除する計画を発表した。