グッチが「ターバン」風の帽子、シーク教徒から非難の声

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イタリアの高級ブランド「グッチ」が発売したターバン風の帽子にシーク教徒から非難が集中した/Antonio Calanni/AP

イタリアの高級ブランド「グッチ」が発売したターバン風の帽子にシーク教徒から非難が集中した/Antonio Calanni/AP

(CNN) イタリアの高級ブランド「グッチ」が先日、米百貨店チェーン「ノードストローム」のサイト上で発売したターバン風の帽子に、戒律上の義務でターバンを着用するシーク教徒から非難が集中した。ノードストロームは19日までに謝罪し、この商品をサイトから取り下げた。

「インディ・フル・ターバン」と名付けられた青い帽子の価格は790ドル(約8.7万円)。シーク教徒は、グッチとノードストロームが勝手に自分たちの文化を商売に使ったとして強く反発した。

ノードストロームはツイッター上で、宗教的、文化的シンボルを無礼に扱う意図はなかったとして謝罪した。グッチは今のところコメントを出していない。

ソーシャルメディアにはシーク教徒から「グッチは私たちがターバン着用を理由に差別される実態に配慮していない」「ターバン姿のせいで襲われ、殺されることもあるのに」といった書き込みが相次いだ。

ターバン風の商品が「アクセサリー」として売り出されたことに反発する声もあった。シーク教徒にとってターバンは信仰のシンボル、神聖な伝統とされる。長い布1枚を丁寧に頭に巻き付けるのが正式なやり方だ。「偽のターバンを扱うのは偽のグッチ製品を売るよりたちが悪い」というツイートもあった。シーク教徒でない人には無料で巻き方を教え、布を提供するという申し出も書き込まれた。

シーク教徒が平等と自由のシンボルとして着用し始めたとされ、本来ならだれもが平等に入手できるはずのターバンが、高い価格で売り出されたことを問題視する声も上がった。

グッチは今年2月、黒いセーターが黒人蔑視のデザインだと批判され、謝罪に追い込まれた経緯がある。

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