米ヴァンズに非難、香港デモのデザイン案をコンテストから取り下げ
(CNN) 米スポーツシューズ大手Vans(ヴァンズ)が開催しているスニーカーのデザインコンテストで、香港のデモを題材にした応募作が取り下げられた。デモ支持者が同社のボイコットを主張するなど、強い反発を示している。
ヴァンズは毎年、スニーカーのデザインを一般公募するコンテスト「カスタム・カルチャー」を開催している。オンライン投票で優勝した作品は商品化され、応募者に賞金2万5000ドル(約270万円)が贈られる。
今年の投票でトップに立ったのが、カナダの応募者によるデザインだった。香港の旗になっているバウヒニアの花と、2014年の民主化デモでシンボルとなった黄色い傘、側面にはガスマスクやゴーグル、ヘルメットを着けたデモ隊が描かれていた。
このデザインは投票開始から1週間余りで数万票を獲得していたとされるが、5日にコンテストのサイトから削除された。
同社はフェイスブック上で、コンテストの趣旨に合わない「少数の応募作」を取り下げたと説明している。
これに対し、ソーシャルメディア上で反発が広がった。ヴァンズのスニーカーをごみ箱に捨てたり、火をつけたりする動画が投稿された。「言論の自由に反する動きだ」と非難するツイートもあった。
香港にヴァンズのフランチャイズ店を展開するスニーカーチェーン「ダフード」は6日、この論争を受けて3店舗の営業を休止すると発表した。