ルイ・ヴィトン擁する仏企業、米ティファニーに買収を提案
香港(CNN Business) ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールなどの高級ブランドを展開するフランスの大手LVMHは28日、米高級宝飾大手ティファニーの買収に向けた交渉を行っていることを明らかにした。
LVMHは、ティファニーとの「取引の可能性」について「予備的な交渉」を行ったとした上で、「そうした交渉が何らかの合意に結びつく保証はない」とした。
ティファニーも28日に声明を発表し、LVMHから1株当たり120ドルで買収する計画を持ちかけられたことを明らかにした。これは25日の終値に20%以上乗せした額で、買収が成立した場合、ティファニーの評価額は約145億ドル(約1兆5800億円)になる。
しかしアナリストの見方では、ティファニーは買収額の一層の引き上げを求める公算が大きい。
コーウェンのアナリスト、オリバー・チェン氏は、LVMHが買収を成立させるためには少なくとも1株当たり160ドルを提示する必要があると予測する。カルティエなどのブランドを抱えるリッチモンドといった大手が、競合する提案を行う可能性もある。
ティファニー株は28日の時間外取引で30%以上急騰して130ドルに迫り、投資家も提示額の引き上げを期待していることをうかがわせた。