日本政府、新型コロナで108兆円規模の経済対策を実施へ
香港(CNN Business) 安倍晋三首相は6日、新型コロナウイルス感染拡大への対応として、108兆円規模の経済対策を実施すると表明した。
所得が大幅に減少した世帯や中小企業への現金給付や納税猶予、無利子融資が含まれ、事業総額は国内総生産(GDP)の約2割に相当する。
安倍氏は7日中に会見を開き、詳細な内容を説明する予定。
新型ウイルスの影響に対しては米国が先月、史上最大規模となる2兆ドル(約220兆円)規模の経済対策を決定。ドイツやフランス、英国、イタリア、スペインなどの主要国もそれぞれ大規模な対策を発表している。
英調査会社キャピタル・エコノミクスの日本経済専門家、トム・リアマウス氏は3日の研究報告で、失業率や工業生産、小売りのデータを見ると、日本は感染拡大の影響がアジア各地に広がるなかでも持ちこたえていたことがうかがえると指摘。しかし今後数カ月で厳しい経済的打撃を受けることは間違いないとの見方を示した。
安倍首相は7日、最近まで慎重姿勢を示していた緊急事態宣言の発令に踏み切る構え。期間は1カ月程度となる見通しだ。
感染者が急増する東京都では、小池知事が住民に12日までの在宅勤務を呼び掛けたにもかかわらず、依然として多くの人が通勤している。政府が昨年発表した統計によると国内企業の8割前後はテレワークの環境が整備されていないうえ、日本独特の企業文化が在宅勤務の普及を妨げている。