全米のホテル、ほぼ8割が空室 従業員の44%が失業の予想も
(CNN) 新型コロナウイルス対策で外出自粛が続く中、ホテル業界が大打撃を受けている。
調査会社STRによると、3月29日~4月4日にかけての米国内のホテルの稼働率は、21.6%に落ち込んだ。前年の同じ週に比べると68ポイントの減少だった。
ホテルの稼働率は今後も減少を続ける見通しだとSTRは予想する。
特に打撃が大きいハワイのオアフ島では、ホテルの稼働率がわずか7%と全米で最も低く、前年の同じ週に比べると90ポイント減となった。
全体的にみると、宿泊者数は郊外のエコノミーホテルや宿泊施設の方が多い傾向があった。
ホテル業界は生き残りをかけた対応を迫られている。例えばマリオットはキャンセル率が高まる中で、従業員数千人の一時帰休に踏み切った。ホリデーインなどのチェーンを展開するインターコンチネンタルホテルズグループは、客室需要が過去最低に落ち込んでいることを明らかにした。
稼働率の低さは従業員の雇用にも影響を与えている。調査会社オックスフォード・エコノミクスは、全州でホテル従業員の44%が新型コロナウイルスのために失業すると予測した。
ビジョン・ホスピタリティ・グループ経営者のミッチ・パテル氏はCNNの取材に対し、多くのホテルは生き残ることができないだろうと語り、「これが解除されたら、どうか旅行や食事に出かけてほしい。そしてもう一度アメリカ人になろう」と呼びかけていた。「ただし安全が確認された場合のみ」と言い添えている。