電動スクーターのシェアサービス、死亡事故相次ぎ一時休止 NY
ワシントン(CNN) 米国内の複数の都市で電動スクーターのシェアサービスを展開するレベル社は28日、ニューヨークで死亡事故が相次いだことを受け、同市内のサービスを一時休止した。
同社はツイッターへの投稿で、市当局と連絡を取りながら利用者のルールや安全対策の見直しを図っていると述べたうえで、近い将来サービスを再開する構えを示した。
ニューヨークでは今月18日、レベルの電動スクーターに乗っていたCBSテレビの女性レポーター(26)が後部座席から落ちて死亡した。
また28日早朝には、男性(32)が走行中に中央分離帯の照明ポールに激突。頭を打って路上に倒れているところを発見され、病院で死亡が確認された。
デブラシオ市長は同日、相次ぐ事故で死傷者が出ていることは「容認できない状況」だとして、安全が確保されない限り運用再開は認めない方針を示した。
レベルは今年、ニューヨークでのサービスを拡張し、新型コロナウイルス感染拡大の影響で公共交通機関に代わる移動手段が必要になった人々の間で人気を呼んでいた。
ほかに首都ワシントンとマイアミ、オースティン、オークランドの各都市でサービスを提供し、来月にはサンフランシスコに進出する予定。報道担当者はニューヨーク以外の市場に影響はないと述べた。
ただレベルのシェアサービスをめぐっては、これまでも安全上の懸念が指摘されていた。ニューヨーク・ブロンクスの病院では5月後半から、サービス利用中の事故で救急救命室に運ばれる患者が増えているという。
初めての利用者は、3分余りの説明ビデオを視聴したと申告することになっている。死亡した2人のうち、女性はヘルメットを着けていなかった。