米ゴールドマン、7~9月期は大幅増益 市況回復が追い風
ニューヨーク(CNN Business) 米投資銀行大手ゴールドマン・サックスは14日午前、2020年7~9月期の決算を発表した。利益は前年同期比の2倍近い36億ドル(約3800億円)、事業会社の売上高に相当する純営業収益は同30%増と、いずれも市場予想を上回った。
ただ、決算発表を受けたゴールドマンの株価は横ばいだった。
好決算の要因は、3月以降の株式市場の急回復だ。トレーディング部門や資産運用事業の収益が堅調な伸びを示したほか、新規株式公開(IPO)ブームが追い風となって株式引受手数料も増加した。
ゴールドマンのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は報道声明で、新型コロナウイルスの影響で世界が「非常に不透明な環境」にあることを認めつつも、顧客は厳しい経済状況から抜け出しつつあると述べ、ゴールドマンは顧客の回復と成長を助ける絶好の立場にいるとの認識を示した。
専門家の間では経済の回復が小幅にとどまることを懸念する声も多いが、ゴールドマンは来年の景気回復により楽観的な見方を示す。米経済の今年の成長率は3.4%減に落ち込むものの、来年は5.8%の成長が見込めるとしている。
米金融大手はこのところ、7~9月期の決算を相次ぎ発表。投資銀行大手JPモルガン・チェースと資産運用大手ブラックロックの決算は力強い内容だったものの、シティグループとバンク・オブ・アメリカの2行はまちまちの結果だった。