機内でのマスク着用は役に立たず? 米航空大手2社のCEOが疑問投げかけ
ニューヨーク(CNN Business) 米大手航空会社2社の最高経営責任者(CEO)が、機内でのマスク着用について、新型コロナウイルス感染を防ぐうえであまり役に立つとは思わないとの認識を示した。
米最大手アメリカン航空のパーカーCEOと、サウスウエスト航空のケリーCEOは、2020~21年に連邦政府から受け取った金融支援に関する公聴会で証言に立った。
ケリー氏は「機内環境でマスクはあまり役に立たないという主張は非常に強力だと思う。機内環境は他の屋内環境に比べて非常に安全で、非常に質が高い」と語った。
パーカー、ケリーの両氏とも、機内では高品質のHEPAエアフィルターで空気中の汚染物質は実質的に全てキャッチでき、機内の空気は頻繁に機外の新鮮な空気と入れ替えられていると説明している。
パーカー氏は「私も同じ意見だ。航空機は最も安全な場所だ」と強調した。
アメリカン航空はこの公聴会の後に声明を発表し、パーカーCEOの発言について、機内の空気の質に関するケリー氏の意見に同調したもので、マスク着用義務付けについて同調したわけではないと釈明した。
公聴会で証言した客室乗務員組合のセイラ・ネルソン代表は、全ての航空機が同じ品質のエアフィルターを装備しているわけではないと指摘した。例えば古い型の航空機はHEPAを装備していないという。
マスクの義務付けは依然として機内で騒ぎを引き起こす原因となっている。この2年の間に急増した暴れる乗客の問題のほとんどは、乗客がマスク着用を指示されたことが発端だった。