即席麺インドミーの品質調査や回収続発、ナイジェリアや台湾など
ナイジェリア・アブジャ(CNN) アフリカ西部ナイジェリアの食品・医薬品規制当局(NAFDAC)は6日までに、インドネシア企業開発の即席麺「インドミー」から発がん性物資エチレンオキシドが検出されたとしてマレーシアと台湾が回収に踏み切ったことを受け、同製品の品質検査などに着手したことを明らかにした。
インドミーはインドネシア企業「インドフード」の商品。ナイジェリアは即席麺の市場では世界最大規模の一つとなっており、同社によると最も人気が高いブランドはインドミーとなっている。
NAFDACは声明で、インドミーの品質や調味料の調査を迅速に実施するとし、国内で同様に販売されている他社の即席麺も対象にすると述べた。
マレーシアと台湾は先週、インドミーの「特別チキン味」の製品からエチレンオキシドを検出したとして回収を発表。NAFDACは、インドミーは同国内で地元企業によって製造されているが、「特別チキン味」は売られていないとも説明した。
一方、インドフードは自社商品の安全性を強調。同社幹部の1人は先週発表した声明で、全ての製品は消費に適していると強調。「我が社が手がけている全ての即席麺は国際食品規格やインドネシア国家医薬品食品監督庁(BPOM)が定める基準を満たしている」とも主張した。
BPOMは先週、インドネシア国内で流通するインドミーにはエチレンオキシドを使った形跡はあったものの、「安全基準に達しており消費に当たって問題はない」との見解を発表。ただ、インドミーに対しエチレンオキシドの使用量が高水準にならないよう釘を刺してもいた。
インドネシア貿易省の幹部も、回収を最初に発表した台湾の対応に触れ、台湾の規定はインドネシアの指針に比べ「非常に慎重で異なる」との立場を示していた。ただ、同国内では安全性を確認するため定期検査の実施やその結果の公表などを求める声も議員などの間から出ている。
米環境保護局(EPA)によると、エチレンオキシドは無色、無臭の液体で医療用器具の衛生用などに用いられる。EPAは報告書で、発がん性を高める恐れもあると指摘していた。
インドフードの商品はアフリカ、アジア、欧州や中東などを含め100カ国以上で売り出されている。チキン味と銘打った即席麺を最初に売り出したのは1972年だった。