新種の恐竜「地獄のチキン」発見 米研究チーム
(CNN) 巨大な鳥のような姿をした新種の恐竜の化石が見つかったとして、米カーネギー自然史博物館などの研究チームが19日の米科学誌プロスワンに発表した。恐竜はシュメール神話に登場する羽の生えた悪魔にちなみ、「地獄のチキン」を意味する「アンズ・ワイリエイ」と命名された。
この恐竜は体長約3.5メートル、鳥のようなくちばしと羽を持ち、頭にはとさかが生えている。長くて固い尾を持ち、大きな手の先には鋭い鍵爪。映画「ジュラシックパーク」で有名になった恐竜のベロキラプトルとダチョウの中間のような姿をしているという。白亜紀に生息し、植物や小動物を餌にしていたとみられる。
カーネギー自然史博物館とスミソニアン研究所の研究者は当初、1990年代にサウスダコタ州で見つかった2体の化石について調べていたが、2005年にカナダで開かれた学会で、ユタ大学の研究チームが発表した化石が同じ種のものとみられることが判明。
そこで共同で研究に当たることになり、3体の化石を組み合わせてほぼ完全な形で復元した。
アンズ・ワイリエイは、卵泥棒と呼ばれる恐竜オビラプトルの仲間で、北米で見つかった中では最大種。この種の恐竜のほぼ完全な化石が復元されたのも初めてだという。
化石のレプリカは米ピッツバーグのカーネギー自然史博物館に展示されている。