コロンビア沖の財宝船、価値2兆円か 米企業が折半要求
(CNN) 南米コロンビアのサントス大統領は5日、同国沖のカリブ海で約300年前に沈んでいたスペインの帆船であるガレオン船「サンホセ」の船体を発見したと発表した。
積んでいた金の延べ棒、銀貨や宝石類などの財宝の価値は最大で推定170億米ドル(約2兆900億円)との見方もある。同船は1708年、英国艦隊によって沈められていた。
同大統領は「我々の海中の文化遺産にとって歴史的な出来事」とし、海上で活動する調査チームのビデオ映像をツイッター上で公開した。海中に沈んだ遺産の発見や確認では最も偉大な事例の1つとも形容した。
ただ、サンホセ号の財宝をめぐっては沈没船引き揚げの投資家らの米国企業が所有権を主張しており、今回の船体発見が国際論争の新たな火種となる可能性もある。
コロンビアのコルドバ文化相は5日の記者会見で同船の荷物などに関する全ての法律的な係争ではコロンビア政府に有利な判断が出ていると主張した。
米企業「シー・サーチ・アーマダ」は1981年、コロンビア沖の大陸棚の海域でサンホセ号の沈没場所を発見したと報告。財宝についてはコロンビアの最高裁判所が同社とコロンビア政府の折半を支持する判断を示したとも強調していた。