謎の王妃の墓発見へ手掛かり、ツタンカーメンの墓に空洞
(CNN) エジプト考古省は30日までに、ルクソールの王家の谷にあるツタンカーメン王の墓の奥に、別の部屋が見つかる可能性が高まったと発表した。
英考古学者のニコラス・リーブズ氏は、もし隠し部屋があるとすれば、長い間謎に包まれていた古代エジプト王妃ネフェルティティの墓かもしれないと推測している。ネフェルティティは3000年前に記録が途絶え、世界中の考古学者が墓の場所を探していた。
リーブズ氏は今年8月、有名なツタンカーメン王の墓の壁の向こうに隠し部屋があり、ネフェルティティが埋葬されているという説を発表。世界中の研究者がこの説に注目し、手掛かりを探すための調査研究に力を入れている。
エジプト考古省の発表によれば、リーブズ氏がこのほどレーダーや赤外線装置を使って岩盤や壁をスキャンした調査で、ツタンカーメン王の墓の北側の壁の向こうに空洞が見つかった。複数の専門家がこの空洞について、埋葬室の存在を強くうかがわせると指摘している。
ダマティ考古相によると、レーダーや赤外線装置で得られたデータは日本の専門家が詳しく分析する。墓の内部調査は全データを分析した後に開始する予定だという。
ネフェルティティは紀元前14世紀の古代エジプト第18王朝の王アメンホテプ4世の王妃で、その名は「美しい女性の到来」を意味する。王妃になってから12年で記録が途絶え、改名して摂政になったという説や、死亡したという説が伝えられていた。