小惑星衝突前からすでに「衰退」、恐竜絶滅で新説
恐竜は約1億5000万年の間、地球の生態系を支配していたとされる。小惑星は約6600万年前にメキシコ湾に衝突し、大量の粉じんが太陽の光をさえぎったため、地球上の植物や恐竜が絶滅したと考えられる。ただ恐竜がその時点まで繁栄していたかどうかはなぞとされてきた。
サカモト博士は「突然の衝突がとどめを刺した可能性はあるものの、恐竜はそれ以前から何らかの理由で、古い種が絶えるのと交代に新たな種を進化させることができなくなっていた」「最終的に絶滅するより何千万年も前から、支配的な勢いを失い始めていたのではないか」との見方を示す。
研究者らによると、地球上の大陸が分裂し、海面が上昇し、火山活動が活発化するといった変化のために、恐竜は生息地が分断されて繁殖の機会を得にくくなっていたとも考えられる。一方でこうした変化が結果的には哺乳類の、そして人間の全盛時代へとつながっていった。