増える女性の飲酒量、男性とほぼ同一水準に 研究報告書
(CNN) 英国医学誌「BMJオープン」は30日までに、女性によるアルコール類の摂取量がここ数世代の間に目立って増え、現在では男性の飲む量とほぼ匹敵しているとする新たな研究報告書を発表した。
報告書は1891年から2001年までの間に生まれた約400万人を対象にした調査データを基にまとめた。1980年から2014年までに発表された国際的な研究報告書68件も参考にしている。ただ、これらの研究報告書の大多数は北米や欧州で作成されており、今回の研究の成果はあくまで欧米の傾向を反映した可能性があるとしている。
20世紀初期には男性は女性の倍以上の酒を飲み、それだけに病気などアルコール摂取に起因する問題の発生率では3倍以上高かったが、現在ではこの後遺症に性別の差はほぼないと指摘。1980年代に生まれた男性の飲酒量は同世代の女性と比べ1.1倍の水準とし、問題を引き起こすような飲み方の発生率では1.3倍であることが判明したという。
報告書はアルコール類摂取量に関して性差が縮まっている背景要因については検証しなかったとしている。ただ、女性が担わせられていた伝統的な役割は1世代で変化する可能性があることに注意を促した。