サメがオスなしで繁殖、つがいと引き離され3年 豪水族館
(CNN) オーストラリア・クイーンズランド州の水族館で飼育されているメスのトラフザメが、つがいだったオスと引き離されてから3年後に単独で生んだ卵が孵化(ふか)したことが18日までにわかった。クイーンズランド大学の研究者が科学誌に発表した論文で明らかにした。
こうした無性繁殖は孤立した生物が生き延びるための繁殖戦略で、サメやエイ、爬虫類(はちゅうるい)などの脊椎(せきつい)動物でこれまでにも確認されている。しかし過去につがいのオスがいたメスのサメで確認されたのは初めて。
脊椎動物が有性繁殖と無性繁殖を切り替えた事例が確認されたのは、トビエイとヘビの1種ボアコンストリクターに続いてこれで3例目だという。いずれも飼育下での繁殖だった。
オスなしで子どもが生まれたのは同州タウンズビルのリーフHQ水族館で飼育されているトラフザメの「レオニー」。2006年から12年まではつがいのオスがいて、このオスとの間にも何度か子どもが生まれていた。しかし水族館が繁殖を抑える目的でその後レオニーを別の水槽に移し、メスの子どもの「ロリー」も母ザメと同じ水槽に移された。