マスクCEO、「愛車」を火星軌道上に 来月新型ロケット打ち上げ
香港(CNNMoney) 米宇宙ベンチャー「スペースX」のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はこのほど、大型の新たなロケットを火星に向けて来月打ち上げる計画を明らかにした。ロケットには愛車であるスポーツカータイプの電気自動車(EV)「テスラ・ロードスター」を積み込む予定だという。
マスク氏は1日にツイッターへ投稿し、推進力を強化した「ファルコン・ヘビー」と呼ばれるロケットを来月、米フロリダ州ケープカナベラルにあるケネディ宇宙センターから試験的に打ち上げると発表した。搭載した貨物を火星の周回軌道上に乗せることを目指すとしている。
貨物の中身はマスク氏自身の所有で自らが率いるEVメーカー、テスラ製のロードスター。車内ではデビッド・ボウイが1969年にリリースした宇宙をテーマとする楽曲「スペース・オディティ」を流すという。
ファルコン・ヘビーの打ち上げは当初、1年前の実施が見込まれていたが実現しなかった。マスク氏は今年に入り、11月の打ち上げが目標と語っていた。
人類による火星への移住計画を打ち出している同氏は、物資を輸送する宇宙船少なくとも2機を2022年に火星に着陸させたいとしている。24年には人の輸送の実現を目指す考えだ。
スペースXによれば、今回打ち上げ予定のファルコン・ヘビーは、最も近い競合企業の2倍に相当する約54トン分の貨物を、3分の1のコストで輸送できるという。