年間12万個のマイクロプラスチック摂取も、ボトル飲料水では倍増 米研究
(CNN) 米国人は飲食や呼吸を通じて年間7万4000~12万1000個の「マイクロプラスチック」を摂取している――。そんな研究結果が5日の学術誌に発表された。
ボトル入りの飲料水を飲む人は水道水を飲む人に比べ、年間のマイクロプラスチック摂取量が最大で9万個多いことも分かった。
健康への影響は不明だが、極小のマイクロプラスチックが組織に入り込んで免疫反応を引き起こしたり、重金属などの有害物質や汚染物質を放出したりする可能性も指摘されている。
マイクロプラスチックは動物に取り込まれるだけでなく、製造や包装の過程で食品に入り込んでいることが、これまでの研究で示されてきた。
研究チームはそうしたマイクロプラスチックの消費に関するこれまでの論文を調べ、米農務省や米環境保護局などの統計をもとに、摂取量を推定した。
その結果、飲食や呼吸を通じて年間に摂取するマイクロプラスチックの量は、未成年男子で推計およそ8万1000個、成人男性12万1000個、未成年女子7万4000個、成人女性9万8000個だった。
年間の摂取量は、水道水を飲むか、ボトル入りの飲料水を飲むかで大きな違いが出た。飲料水を通じた摂取量は、ボトル入りの水のみを飲んでいる場合、未成年男子で7万5000個、成人男性12万7000個、未成年女子6万4000個、成人女性9万3000個に上る。
これに対し、水道水しか飲まないという人の摂取量は未成年男子で3000個、成人男性6000個、未成年女子3000個、成人女性4000個にとどまった。