海面埋め尽くす軽石の群れ、太平洋を漂流 グレートバリアリーフの再生に期待

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海水温度上昇の影響で白化したグレートバリアリーフのサンゴ/ARC Centre of Excellence for Coral Reef Studies

海水温度上昇の影響で白化したグレートバリアリーフのサンゴ/ARC Centre of Excellence for Coral Reef Studies

クイーンズランド工科大学のスコット・ブライアン准教授などの研究チームが2012年、同じような海底火山の噴火について行った調査では、軽石の漂流が多様な海洋生物を拡散させる役割を果たしていることが分かった。

今回の噴火にも同じような効果が期待できるとブライアン氏は言う。

ブライアン氏は23日、ABC放送の番組の中で、軽石の漂流について「種が新しい環境でコロニーを作り、再生し、成長するための自然のメカニズム」だと指摘、「自然が再生の促進を助ける1つの方法」と解説した。この自然現象は5年ごとに起きているという。

軽石が7~12カ月後にオーストラリア沿岸に到達すれば、「藻やフジツボ、サンゴ、カニ、貝類、蠕虫(ぜんちゅう)などあらゆる種類の生物に覆われる」とブライアン氏は予想、「健全な若いサンゴが急速にグレートバリアリーフにもたらされる」と期待を寄せている。

グレートバリアリーフでは2016~17年にかけ、気候変動による海水温度上昇の影響で集団白化現象が起き、サンゴの約半分が死滅した。

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