糖尿病の新型コロナ感染者、1割が入院から1週間内で死亡 仏研究
(CNN) 糖尿病の疾患がある新型コロナウイルスの感染者は、そのうちの1割が入院から1週間以内で死亡するとの研究結果が発表された。2割は呼吸のために人工呼吸器が必要となるという。
専門家からは、糖尿病は、新型コロナウイルスの症状が悪化してリスクが高まる基礎疾患のひとつとの見方が出ている。今回の調査でも、こうした見方が裏付けられた形だ。
今回の調査では、3月10日から3月31日にかけて、フランスの53の病院にいた新型コロナウイルスの患者1300人超を調べた。89%が2型糖尿病、3%が1型糖尿病、残りは別のタイプの糖尿病だった。患者の過半数は男性で平均年齢は70歳。
7日目までに患者の29%は人工呼吸器を利用するか死亡していた。研究者によれば、2割が人工呼吸器をつけており、1割が死亡したが、18%は退院していたという。
研究によれば、糖尿病の新型コロナウイルス感染者は1週間内に死亡する可能性が2倍以上となったという。75歳以上の患者のリスクは55歳未満の患者と比較して14倍高い。65歳から74歳の患者のリスクは55歳未満の患者と比較して3倍高くなるという。
米国糖尿病学会のロバート・エッケル博士は、肥満が、糖尿病がある人とない人両方にとって悪い結果を及ぼす主要な危険因子となりつつあるとの見方を示す。エッケル博士は、年齢と男性であることも危険因子だと他の研究で繰り返し実証されていると指摘。基本的に、70歳以上で、糖尿病だったり肥満だったりする男性には命にかかわる深刻な結果がもたらされるとの見方を示した。
研究によれば、新型コロナウイルスの重症例との間に年齢や性別、高血圧などとの独立した関連性は見当たらなかった。ただし、体格指数(BMI)については重要な要因の可能性が示唆されたという。