米高校生が粘着テープでドレス製作 新型コロナをテーマに
(CNN) 米国の粘着テープ大手メーカー「ダック」が毎年、高校生からテープだけで作ったドレスを募集しているコンテストに、今年は新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)をテーマにした作品が寄せられた。
出品したのはこの春高校を卒業し、イリノイ州内で進学することになっているペイトン・マンカーさん(18)。製作には今年1月に着手した。
恒例のコンテストでは、高校生らが学年末のダンス・パーティー「プロム」で着る自作ドレスを競い、優秀者には奨学金2万ドル(約215万円)が贈られる。
ところが今年はパンデミックのために、マンカーさんの学校でもプロムが中止になってしまった。
マンカーさんはそれでも製作を続けた。「歴史のひとこまを記録したい」という思いから、パンデミックをテーマにデザインを考えた。同級生たちと参加した思い出深いバーチャル卒業式の場面や、巨大なウイルスから人々が逃げようとする場面も取り入れた。
最前線で活躍する医療従事者、精神的な問題を抱えて苦しむ人々などの姿も描かれている。
新型コロナ感染のパンデミックをテーマにした作品に仕上がった/Peyton Manker
「パンデミックは高校生だけでも米国だけでもなく、全世界に影響を及ぼした。そのことを表現したかった」と、マンカーさんは話す。
さらに、こんな時でも良いことは起きるという前向きのメッセージを伝えたかったという。このドレスは、マンカーさんの「粘着テープ・アーティスト」としてのデビュー作だ。
製作には4カ月の期間と、41巻きのテープを費やした。マンカーさんの母がフェイスブックに投稿したドレスの画像はシェア件数が25万4000を超え、全世界からコメントが集まった。コンテストの結果は今月中に発表される予定だ。