目撃相次ぐふさふさの毛虫、強い毒に警戒呼びかけ 米バージニア州
(CNN) 全身を覆う長い毛の中に強い毒を持つ毛虫が米バージニア州で相次いで目撃され、当局が住民に対して近づかないよう呼びかけている。
目撃されているのは、米国に生息する種の中でも特に強い毒を持つといわれる毛虫で、蛾(が)の一種、サザン・フランネル・モスの幼虫だ。バージニア州東部の公園や建物付近で複数の報告が寄せられているという。
バージニア森林局によると、この毛虫は長い毛の中に毒針毛を持っている。
専門家によれば、この毒針毛に人が触れると毒が放出され、かゆみを伴う発疹や嘔吐(おうと)、腫れ、発熱などの症状を引き起こす。
バージニア州リッチモンドの住民は、この毛虫に刺された時の感覚を、焼けつくナイフのようだったと表現する。フロリダ州の女性は、10代の息子が刺されて泣き叫んだと伝えている。
この毛虫による被害の報告はこれまでテキサスなどの南部やミズーリなどの中西部の州が中心で、バージニア州ではあまり報告されていなかった。最近になって報告数が増えた理由は専門家にも分かっていない。
「気候変動に伴い、昆虫の生息数も変化している」「だが毛虫やガ、チョウには全て周期がある」とバージニア州工科大学の専門家は解説する
毛虫の繁殖は天敵によって抑えられる見通しだが、手に負えないほど増えた場合は当局が介入する可能性もある。
専門家は刺された場合の対応について、ハチと同様に、過去に昆虫に刺されて反応が出たことのある人は、医師を受診するよう促している。