寒さで凍えた絶滅危惧種のウミガメ40匹、暖を取るためフロリダへ
(CNN) 米北東部マサチューセッツ州の冷たい海で低体温状態に陥った絶滅危惧種のウミガメ40匹が、暖を取るために南部フロリダ州の専門病院に搬送された。
ウミガメは、冷たい水に長時間さらされると体温低下反応を引き起こして動けなくなる「コールドスタニング」と呼ばれる症状に陥ることがある。
今回保護されたケンプヒメウミガメは、マサチューセッツ州ケープコッドの海岸に打ち上げられているのが見つかり、28日午後、フロリダ州フロリダキーズに到着して手当てを受けた。
マサチューセッツ州ケープゴッドからフロリダに到着したウミガメ/Florida Keys News
フロリダ州にあるカメ専門病院タートル・ホスピタルによると、マサチューセッツ州の海岸には何百匹ものカメが漂着しており、「現地の水族館が受け入れられる限界を超えたため、空路タートル・ホスピタルに運んで温まってもらうことにした」という。
米魚類野生生物局によると、ケンプヒメウミガメはウミガメの中で最小の種で、体長約60センチ、体重は45キロ程度。人の活動が原因で個体数が激減し、極めて深刻な絶滅の危機にさらされている。
体温低下反応を起こしたカメは、餌を食べることも泳ぐこともしなくなって危険な状態に陥ることもある。
40匹のケンプヒメウミガメが保護された/Florida Keys News
保護されたカメはそれぞれの状態に応じて30日~1年間の入院が必要になる見通し。具合が悪そうなカメについては感染症などの検査も行う予定で、「全て海に戻せることを祈っている」と関係者は話している。