小児がん克服の8歳少女、ガールスカウト・クッキー3万箱超販売 利益は「闘病する仲間」の支援に
(CNN) 米カリフォルニア州サンバーナディノでこのほど、小児がんを克服した8歳の少女が、ガールスカウトのメンバーたちによる毎春恒例のクッキーの販売で3万箱を超える売り上げを記録した。利益の一部は現在小児がんと闘う子どもたちに還元するという。
ガールスカウトに入って4年のリリー・バンプスさんが3カ月の販売期間中に売り上げたというクッキーは計3万2484箱。これまでの記録だった約2万6000箱を上回った。
ガールスカウト米国連盟の広報担当者はCNNへの声明で、バンプスさんの企業家精神にあふれた取り組みや素晴らしい販売目標を称賛。売り上げを寄付する姿勢も高く評価した。
同担当者によると連盟は最もクッキーを売ったメンバーを全国レベルで公式には記録していないが、各地にある111の関連団体が独自の集計に基づき、バンプスさんのような地元のトップセラーを特定することもあるという。
小児がんの克服者やがん闘病者の家族からなるバンプスさんのチームは、売り上げの大部分をがん研究やホームレス支援の資金に割り当てる予定だ。バンプスさんによれば3万2000箱を超える販売分のうち、5200箱は「病院で小児がんと闘う仲間」に贈られるという。
バンプスさんは今回の記録について、自身のフェイスブックを通じ3月23日に報告。CNNの取材に答え「とにかくすごすぎる」と、大量のクッキーが売れたことへの喜びを語った。
まれな骨のがんであるユーイング肉腫を患って生まれたバンプスさん。1歳の誕生日を迎える前にがんは完治したが、母親のトリッシュ・バウアーさんがCNNに明かしたところによると克服は本人にとって「長い道のり」だった。大人向けの治療を生後3カ月で開始しなくてはならなかったという。
バウアーさんは娘のフェイスブックのページに、「小児がんは珍しい病気ではない。患者は1人では闘えない」と書き込んだ。また、小児がん研究には十分な資金が集まっていないと指摘。クッキーの売り上げで現状を改善したいとの思いをつづった。
バンプスさんが当初掲げていた販売目標は5000箱。それを達成したところで2万箱に目標を引き上げたが、クッキーの販売期間が終わる3月21日を待たずにそれもクリアした。
最終的にいくつの箱が売れたのかは22日、販売チームが集まっての打ち上げでサプライズ形式で発表された。