米8州でサルモネラの集団感染、野鳥が原因か 米CDC
(CNN) 米8州で19人のサルモネラ菌感染が確認され、調査の結果、病気になったり死んだりした野鳥が関係している可能性があることが分かった。米疾病対策センター(CDC)が明らかにした。
サルモネラ感染はカリフォルニア、テネシー、ニューハンプシャーなど8州で確認され、8人が入院を必要とした。現時点で死者は報告されていない。
CDCによると、感染者からの聞き取り調査や検査の結果、スズメの仲間の野鳥や小鳥の餌箱との接触が感染源だった可能性があることが分かった。
カリフォルニア州魚類野生生物局には、餌箱の周辺で病気になったり死んだりした小鳥を見つけたという住民からの電話が殺到している。特に州中部の沿岸部やサンフランシスコベイエリアからの報告が集中しているという。
中でもスズメの仲間のマツノキヒワに関する報告は最も多い。マツノキヒワは尾羽の黄色い筋を特徴とする小鳥で、群れで集まることからサルモネラ感染が急激に広がって、24時間以内に大量死することがある。マツノキヒワは米国各地やメキシコ、カナダの一部に生息している。
鳥類は、感染した個体の糞(ふん)が付いた餌を食べることによってサルモネラ菌に感染する。こうした病原菌は鳥類に運ばれてペットや人に感染することがある。
人が感染すると下痢や発熱、胃けいれんなどの症状が4~7日続くことがある。大抵は治療を受けなくても回復するが、重症化すれば入院が必要になる場合もある。
CDCは、小鳥の餌箱や水入れに触れたり小鳥を扱ったりした場合は、たとえ手袋をしていたとしてもすぐに手を洗うよう勧告している。