韓流がオックスフォード英語辞典を席巻、単語20語超が追加に
(CNN) 世界を席巻しているかのような韓流の大波は、映画や音楽、ファッションにとどまらない──このたび、英オックスフォード大学が刊行する「オックスフォード英語辞典(OED)」の9月の改訂で、韓国語を起源とする単語20語超が追加された。
Kポップ(2016年に同辞書に追加)から米ネットフリックスで配信中のドラマ「イカゲーム」まで、韓国は過去20年にわたり、多くの人々を熱中させるエンターテインメントを生み出してきた。
韓国人はアジア各地、そして今では世界の多くの地域に押し寄せるエンタメ分野での「韓国の波」を「Hallyu(韓流)」と表現する。今回この単語がOEDに加わることになった。
他にも食べ物に関連する言葉の追加が目立つ。細切れの牛肉や豚肉を漬け込んで焼いたり炒めたりした韓国料理の定番「bulgogi(プルコギ)」、さらにご飯と一緒に提供される副菜「banchan(パンチャン)」、ダイコンや白菜で作るキムチの一種「dongchimi(トンチミ)」などだ。
また男女ともに着用する韓国の伝統服「Hanbok(韓服)」、韓国的なかわいらしさや魅力を表現する「aegyo(エギョ)」、視聴者に向けて話しながら大食いをする様子を見せる動画「mukbang(モクバン)」、韓国で制作された韓国語のテレビ番組「K―drama」も新たに今回追加された。
だがOEDの声明によると、9月に加えられた単語は韓国語からの借用語もしくは翻訳借用ばかりではない。いくつかの単語は既存の英単語が新たに合成されて作られたり、新たな意味が付与されている。
間投詞の「fighting!」は激励や鼓舞、支援の意味を伝えるために用いられ、「go for it!(がんばれ!)」のような意味を持つ。一方で「skinship」は「肌」を意味する「skin」と「親戚関係」を意味する「kinship」を合成したもので、親子や恋人、友人の間で手を触れたり、密接な身体的接触をしたりすることを表現する。
OEDは「我々は皆、韓国の波の頂点に乗っている。これは映画や音楽、ファッションだけでなく、言葉においても感じることができる。オックスフォード英語辞書の最新版に取り入れられた韓国語に起源をもつ単語や語句のいくつかで示されている通りだ」と指摘。
さらに「韓国語の単語が英語に取り入れられて進展していくことは、単語の革新が伝統的な英語の中心地である英国や米国にもはや限られるものではないことを証明している。アジア大陸の各地で人々が自分たち独自の文脈で単語を作って交わし、さらにこうした単語を英語話者の世界へもたらしている。これにより英語の大海に韓流のさざ波が広がり続けている」と説明した。