バス運転手に異変 中学生2人、とっさの行動で救う 米アトランタ
(CNN) 米ジョージア州アトランタ近郊で、急に具合が悪くなったバス運転手を、2人の男子中学生がとっさの判断と落ち着いた行動で救う出来事があった。
お手柄の生徒はアトランタ郊外の中学校に通うコナー・ドスさんとケーン・ドハティさん。CNN提携局WSB―TVによると、満員のバスに乗車中、運転手の異変に気付いた。
「通路まで来て見下ろすと、ジュリーさんの顔が赤くなって震えていた」とドスさんは振り返る。
運転手は何とか車を止めたが、「誰か助けて」という声を聴いて2人が駆け寄ると、激しく震えていたという。「私は無線機を取って『誰か助けて。バスの運転手のめまいがひどい』と言った。誰かが彼女に電話をかけてきた」とドハティさんは話す。
オペレーターは救急車を呼び、生徒2人を助けて非常ブレーキと非常灯、緊急停止ボタンを作動させた。
ドハティさんは「彼女の糖尿病を知っていたので発作かもしれないと思い、コークを飲ませてクッキーを食べてもらった」という。
ドスさんは運転手を助けながら、同級生たちに平静を呼びかけて落ち着かせた。
2人はさらに、バスの窓から通行する車に向かって手を振った。1人の牧師がこれに気づき、不安に襲われた生徒たちのために祈ってくれた。
学校によると、運転手は回復に向かっているが、まだ仕事には復帰していない。
トム・オルバーソン校長はCNNに寄せた声明で2人の男子生徒について「すぐさま行動を起こしてバス運転手を助け、同級生たちの安全を確保してくれたことを誇りに思う」「2人の迅速かつ決然とした行動のおかげで、危険な状況が回避された」と評価した。
同学区は今月開いた学校委員会で、2人の勇敢な行動を表彰した。