オミクロン「BA.2」派生株、重症化率高い兆候 新研究
(CNN) 新型コロナウイルスの変異株オミクロンの一種で「BA.2」と呼ばれる新たな派生株について、従来株より急速に蔓延(まんえん)するだけでなく、より重い症状を引き起こし、さらにワクチンで形成された免疫を回避する可能性があることが新たな研究で分かった。
日本の研究所内で行われた新たな実験が明らかにしたところによると、BA.2が重症化を引き起こす能力はデルタ株を含む旧来の変異株と同等の可能性がある。
またオミクロン株と同様、ワクチンによる免疫をほぼ回避するともみられている。ワクチンの防御効果はブースター(追加)接種で回復し、感染後の重症化率を約74%低下させるという。
このほかBA.2は、抗体医薬品のソトロビマブなど複数の治療法に対して耐性を持つことも分かった。ソトロビマブは単クローン抗体の医薬品で現在オミクロン株向けに使用されている。
今回の研究結果は16日、医学誌に未発表であることを意味する「プレプリント」の状態でインターネット上に投稿された。査読もまだ行われていないという。
通常、こうした研究が医学誌に掲載される前には独立した専門家が内容を精査する。プレプリントで発表すれば研究結果のより迅速な共有が可能になるが、投稿の時点では追加の検証が行われていないことになる。