新型コロナによる子どもの入院が増加 米
(CNN) 米国で新型コロナウイルスによる子どもの入院の割合が、デルタ変異株からオミクロン変異株へと置き換わるなかで増加していることがわかった。特に、ワクチン接種を受けられない5歳未満で増えているという。米疾病対策センター(CDC)が15日に発表した報告書で明らかになった。
ピーク時には、オミクロン株が流行していたときの毎週の子どもの入院率は、デルタ株が流行していたときと比較して、4倍高かった。5歳未満が最も大きな増加を見せ、オミクロン株が流行していたときの入院率はデルタ株流行時と比較して5倍以上高かった。
ファイザーとビオンテックが米食品医薬品局(FDA)に対して生後6カ月から4歳までの子どもを対象とするワクチンの2回接種について緊急使用許可(EUA)を申請したことで、5歳未満に対する新型コロナウイルスワクチンの利用は2月後半から3月初めにかけて始まるとみられていた。
しかし、FDAは11日、EUAの申請を進める前に、現在行われている3回接種に関する治験のデータが提出されるのを待つとの方針を明らかにした。このデータは4月に集まるとみられている。
デルタ株とオミクロン株が流行していた昨年12月は、ワクチン未接種の12~17歳の若者が入院する割合はワクチン接種完了者と比較して6倍高かった。他の年齢層のワクチン接種の状況による入院率は、研究の全期間にわたってワクチン接種の対象者ではなかったため分析していない。
デルタ株とオミクロン株が流行していた昨年7月~12月の期間、ワクチン未接種の若者はワクチン接種完了者と比較して集中治療室(ICU)に入院する可能性が2倍となった。ワクチン未接種者のICU入院の割合は約30%で、ワクチン接種完了者は15.5%だった。
全体的に見て、オミクロン株流行時はデルタ株流行時と比較して、子どもや若者がICUに入院したり、人工呼吸器を必要としたりする可能性は低くなった。