世界の武器売上高、5年ぶりに増加 韓国で最大の伸び
ロンドン(CNNMoney) スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は11日までに、2016年の世界の武器売上高が5年ぶりの増加に転じたと報告した。先進国の中では、緊迫する北朝鮮情勢を背景に、韓国の関連企業が最も高い伸び率を示したという。
SIPRIの報告によれば、世界の武器製造企業上位100社の16年の売上高は、前年比で1.9%増加し、3748億ドル(約42兆6000億円)に達した。
地域的な緊張の高まりが継続し、複数の国が大規模な兵器開発プログラムや軍事作戦を進めるなか、武器の売り上げの伸びは予想された結果だという。
先進国中最も高い伸びを記録したのは韓国で、16年の売上高は84億ドルと前年を20%超上回った。
米国の売上高は全体の58%を占める2170億ドル。世界1位の座は変わらず、前年からは4%増えた。同国の武器製造企業で世界最大手のロッキード・マーチンは、11%の売り上げ増を記録。F35戦闘機の納入増加などが追い風になった。
一方、軍備の刷新を図りながら財政難のため思うように調達が進まないロシアでは、関連企業の売り上げが3.8%増の266億ドルと、近年では低い水準の伸びにとどまった。