南アでマカダミアナッツ栽培がブーム、中国需要が後押し
(CNN) 南アフリカでマカダミアナッツの栽培がブームとなっている。背景にあるのは中国での旺盛な需要だ。野生生物や果樹が多いリンポポ地方でも、伝統的な作物であるグアバやアボカドよりもマカダミアナッツのほうが人気となりつつある。
南アフリカは短期間のうちにマカダミアナッツ生産の世界大手のひとつとなった。生産量は1996年の3000トンから2015年には4万トンを超えるまでになった。毎年約4000ヘクタールが新たに植林されている。
マカダミアナッツの大部分は輸出され、中国向けの量が増えつつある。中国当局によれば、その割合は40%に上るという。
マカダミアナッツに対する需要は香港で特に大きい。香港を拠点にする小売業者の幹部によれば、買い入れを行った直近の7年間で毎年25%の増加を示した。
こうした成長は南アフリカの農業従事者にも歓迎されているが、同時に懸念もある。中国の買い手はたいてい、殻に入ったナッツを好む。これだと加工したものよりも収益性が下がる。さらに、長期的にみて、輸入への需要が下がる可能性もある。
南アのマカダミアナッツ生産業者による業界団体の幹部によれば、一部で中国市場に頼りすぎるきらいがあるという。
中国に頼りすぎないようにするには、新たな成長の機会を生み出すための新機軸が必要となりそうだ。生産大手のグリーン・ファームズは、利益の出る原料市場をターゲットにしたり、ハーゲンダッツやネスレといった企業に供給を行ったりしている。