ロンドン五輪スタジアム、後利用先候補にサッカークラブ選ぶ
(CNN) ロンドン夏季五輪に使用された施設を管理運用する英組織は8日までに、メーン会場だった五輪スタジアムの後利用先の第1候補としてサッカーのイングランド・プレミアリーグ所属のウェストハムが選ばれたと発表した。
ウェストハムは、オバマ米大統領が2008年大統領選前の訪英でファンになったとされるクラブ。サポーターは試合でオバマ氏をたたえる歌を唱和したこともあるという。8万人の収容能力があるスタジアムは五輪やパラリンピックの開閉会式などに使われた。
後利用についてはウェストハムの他、スポーツ大学とする事業案や自動車レース、フォーミュラワン(F1)グランプリのロンドン招致での活用案などが提出されていた。
ウェストハムは今後、利用の商業条件などで細部を交渉する。同クラブは昨年2月、後利用の優先的な交渉相手として選ばれたが、競合相手が法的な対抗手段にも言及したため交渉が白紙に戻っていた。その後、利用案を再度募って計16件の申し出があり、今年3月に最終候補4件に絞られていた。
ただ、スタジアムは2017年の陸上世界選手権大会の会場に決まっており、後利用が決まってもウェストハムは陸上トラックや取り外し可能な座席の整備などに責任を持つ。
スタジアムのサッカー試合利用に備え、天井延長や取り外し可能な座席設置などの改修工事が計画され、工費は2億1000万~2億4000万ドル(約170億~197億円)とされる。公費や地元の自治体からの融資などで賄う。ウェストハムも2400万ドル負担する見通し。スタジアムの建設費は6億9000万ドルだった。
同クラブは今季、プレミアリーグに昇格。計15試合終えた段階で8位と健闘している。