NYで折り紙アート展、世界の作品が一堂に
(CNN) 世界中のアーティストが制作した折り紙アートの展覧会が米ニューヨーク市内で6月19日から開かれる。折り紙アート展は1959年に米国で初めて開かれて以来、今年で55年目を迎える。
「折り紙には癒やし効果がある。紙を折る工程は瞑想(めいそう)に近い」と話すのは、展覧会を企画したユエン・グエンさん。「折り紙では驚くほどリアルな形が創り出せる。例えば単に昆虫に似せるだけでなく、体の各部位を正確に再現した特定種の制作ができる一方で、美しい抽象的な表現もできる。科学と芸術の橋渡し的存在といえる」と解説する。
今回の展覧会では世界のアーティスト88人から集めた作品130点あまりを紹介。マレーシアのオルガン奏者が制作した愛らしいウサギの折り紙や、野ネズミをリアルに再現した米国人アーティストの作品、ベトナムのアーティストによる剣を持つ天使などの作品が出展される。
折り紙は1950年代に日本の折り紙作家、吉澤章さんが発行した図入りの解説書がきっかけとなって人気に火が付き、世界中に広まった。現在では多くのアーティストがコンピューターのソフトウエアを制作に活用する。
グエンさんによれば、作風には国ごとの特徴もある。ベトナムのアーティストは紙を濡らして柔らかい折り目の作品を制作する傾向がある一方、日本人は計算された精巧で複雑な作品を得意とし、欧州ではその中間をいく作品が多いという。
折り紙アート展はニューヨークの専門学校クーパーユニオンで、6月19日から7月4日まで開かれる。