米劇場へ「攻撃」の諜報なし、北朝鮮関連映画の公開でFBI
ワシントン(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は24日、米国内の一部の映画館が北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画の上映を25日に計画している問題で、予防措置の開始を必要とする観客を標的にした攻撃に関する諜報(ちょうほう)はないと述べた。
ただ、FBIは23日夜に封切りを予定する200カ所以上の映画館のリストを地方のFBI支部のサイバー対策班に送付。要員にこれら映画館に接触させ、上映によって起こりかねない脅威への対処を準備させている。
FBIが最も懸念するのは、これら映画館を狙ったサイバー攻撃となっている。同映画の制作元である米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)とも密接な連絡を続けているという。
SPEは当初、同映画の公開をクリスマス時に予定していたが、ハッカー攻撃を受けて一時は上映中止を発表し、その判断は表現の自由や対テロ戦略などと絡んで国内論議を呼んでいた。米政府はハッカー攻撃は北朝鮮政府によるものと断定していた。ハッカー集団は電子メールで、映画公開の劇場には攻撃を仕掛けるとも威嚇していた。