プリンス、自宅金庫室に眠る未発表作品 数千曲の今後は?
ニューヨーク(CNNMoney) 21日に急死した米ミュージシャン、プリンスことプリンス・ロジャーズ・ネルソンさんが自宅の鍵のかかった金庫室に残した何千曲もの未発表曲について、死後にリリースされるのかどうかに関心が集まっている。
未発表曲を収めた金庫室は、ミネソタ州ペイズリーパークにあるプリンスの邸宅の地下にある。
プリンスのコラボレーターだったブレント・フィッシャーさんは昨年の時点で英BBCなどのインタビューに対し、プリンスが作曲した楽曲の約70%は未発表だと明かしていた。
プリンスは過去40年あまりの間にスタジオアルバム39枚、ライブアルバム4枚、EP盤13枚、シングル104枚をリリースし、計1億枚あまりを売り上げた。しかしプロデューサーや友人によれば、金庫室に眠る楽曲の中にはプリンスのベストといえるような楽曲も含まれていて、もしアルバムにして売り出せば確実なヒットが見込めるという。
ただ、本人がそれを望んでいたかどうかは分からない。プリンスは自分の音楽とブランドを守ることへの強い執着でも有名だった。誰が財産を引き継ぎ、金庫室をどうするのかも分かっていない。
元マネジャーのアラン・リーズさんが昨年、英紙ガーディアンに語ったところでは、プリンスは金庫室の中の楽曲をいつかすべて焼き払うつもりだと話していたという。一方、本人は2012年にユーチューブに投稿したビデオの中で、「金庫室の中の良いものをすべて」2013年に公開すると約束したが、それは実現しなかった。
死後にアルバムがリリースされたアーティストも多数いる。今年1月に死去したデビッド・ボウイは没後アルバムのリリース準備までしていた。