シャラポワ選手、資格停止が15カ月に短縮 CAS裁定
(CNN) スイスのスポーツ仲裁裁判所(CAS)は4日、禁止薬物のメルドニウムに陽性反応が出ていた女子テニスのマリア・シャラポワ選手(29)について、資格停止処分の期間を15カ月に短縮する裁定を下した。これにより同選手は、来年4月26日から競技への復帰が可能となる。同5月に開催される4大大会の1つ、全仏オープンにも出場できる見込みだ。
シャラポワ選手は今年1月の全豪オープン期間中の薬物検査で不合格となり、国際テニス連盟(ITF)から2年間の資格停止処分を言い渡されていた。
CASは4日の声明で、シャラポワ選手が反ドーピング規定に違反したと明言。「重大な過失ではない」としながらもある程度の落ち度はあったとして、15カ月の出場停止が妥当だとの見解を示した。当初の資格停止期間は2018年1月25日までだったが、CASとしてITFの判断には同意しないとの結論を下した形だ。
ITFの処分を不服として直ちにCASへの異議申し立てを行っていたシャラポワ選手は、同日声明を発表し、「(暫定的な)資格停止を言い渡された3月はこれまでのキャリアで最も困難な時期だったが、来年4月に復帰できることが分かって今はこの上ないほど幸福だ。テニスは私の情熱だから、プレーできないのはつらい。コートに戻れる日をずっと心待ちにしている」と述べた。
同選手はまた、自身と同じ目に遭う選手が現れないようITFが今回の経験から学ぶことを期待すると語る一方、厳しい時期を支えてくれたファンに向けては感謝の言葉を贈った。