人気コメディー「クレージー・リッチ!」、中国本土でも公開へ
香港(CNN Business) 全てのキャストにアジア系俳優を起用した米ハリウッドの人気コメディー映画「クレイジー・リッチ!」が、11月30日から中国本土でも公開されることになった。配給元の米ワーナー・ブラザースが17日までに発表した。
「クレイジー・リッチ!」は、シンガポール華僑の裕福な暮らしぶりを描いた作品。今年8月に全米で公開されて大ヒットしたが、富の独占を称賛するような内容が中国当局の検閲を通るかどうか疑問視されていた。作品に登場する華僑は果たして中国本土で共感を呼ぶのか、と首をかしげる専門家もいた。
しかしワーナーは、リッチな描写を手加減する気配がない。ソーシャルメディアに流した中国公開の予告でも「ヨットとパーティー、上流の生活」を売り込んでいる。
タイトルは「摘金奇縁」と翻訳されている。中国規制当局からの要請で変更した部分はあるのかとワーナーに問い合わせたが、返答は得られていない。
中国が上映を許可する外国映画は通常、年間34本に制限されている。この中に入るかどうかは、興行収入に大きく影響する。ハリウッド映画の中には、中国での公開当初の興収が北米を上回った作品もある。
「クレイジー・リッチ!」の製作を手掛けたジョン・ペノッティ氏は今年8月、米ハリウッド・リポーター誌とのインタビューで「みんなで中国の神様に祈っている」「北京にいる仲間の話では有力候補になっているようだ」と語り、中国での公開に期待を寄せていた。