女子サッカーの待遇、「改善足りない」 米代表がFIFAに苦言
(CNN) 女子サッカーのワールドカップ(W杯)開幕を来月に控え、米国代表の主力選手がこのほど、男子との待遇の格差が十分に解消されていないことに苦言を呈した。統括団体である国際サッカー連盟(FIFA)に対し、状況を変革するよう促している。
批判の声を上げたのは、優勝候補の一角と目される米国で共同キャプテンを務めるメーガン・ラピノー選手。24日に開かれたメディアイベントで、記者から性の平等に関する質問を受けた際、女子選手の待遇改善に向け「進展はある」と認める一方、「ここまでは緩やかな変化にとどまっており、十分ではない」との見方を示した。
そのうえで「その資金力や運営能力を考慮すれば、FIFAには変革を実行する義務があると感じる。彼らが十分な仕事をしているとはとても思えない」と強調した。
フランスで開催される今回のW杯に向け、FIFAは成績に応じて授与する賞金の総額を2015年大会の1500万ドルから3000万ドルに引き上げた。優勝国への賞金も200万ドルから400万ドルに倍増している。
ただ昨年の男子W杯の賞金総額は4億ドルに上り、優勝したフランスは3800万ドルを獲得した。
ラピノー選手はこのほか、FIFAが組んだ女子W杯の日程にも不満を表明。同時期には南米や北中米カリブ海地域で男子の国別対抗の主要大会が開催されており、女子サッカーへの注目度が薄れる恐れがあるためだ。「率直に言ってばかげた話であり、失望している」と、同選手は語った。