来夏の東京五輪開催に「悲観的」な見方 神戸大の岩田教授
(CNN) 感染症が専門の岩田健太郎・神戸大教授は、東京五輪・パラリンピックの2021年の開催について「悲観的だ」との見方を示した。
岩田氏は、もし日本が新型コロナウイルス感染拡大を開催期間までに抑制できたとしても、他の国々が同様の立ち位置でいられる保証はないと述べた。
国際オリンピック委員会(IOC)は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて、大会を2021年に延期した。
平時に五輪が延期となるのは史上初めて。1916年と1940年、1944年の大会は戦時のため中止となっている。
岩田氏は、五輪を来年開催できる可能性は高くないと思うと述べた。岩田氏は「日本が新型コロナウイルスを来夏までに抑え込める可能性はあるかもしれないし、そうなってほしいと思う。しかし、地球上のすべての場所がそうなるとは思わない」とし、来夏の五輪開催について「非常に悲観的だ」と語った。
新型コロナウイルスに対するワクチンが発見されない場合、通常のように五輪を開催する実行可能性について、一部の専門家からは疑問の声も出ている。
岩田氏によれば、競技の非公開化や、参加者の人数の制限といった大幅な競技の仕組みの変更などがあれば、五輪を開催することも可能かもしれないという。
IOCは競技のやり方について変更する計画はなく、引き続き状況を注視するとしている。