東京五輪、IOC委員が「延期」の解釈を明言
(CNN) 今年夏に予定されている東京オリンピック(五輪)をめぐり、国際オリンピック委員会(IOC)が新型コロナウイルス感染拡大への対応策を検討中と発表したことについて、IOC委員の1人が「延期される」との解釈を示した。
IOC理事会は22日、条件付き開催や延期を含めた複数のシナリオを検討しているとの声明を出した。
これに対し、理事会メンバーではないものの委員歴が最も長いディック・パウンド氏は23日、IOC全体でなく個人の見解としたうえで、声明を合理的に解釈するなら延期しか考えられないと指摘。「中止なら簡単に発表できる。予定どおりの開催なら声明を出す必要はない。残るのは延期だ」と述べた。
IOCの報道担当者はCNNに、全ての委員には理事会の発表をそれぞれ解釈する権利があると語った。
五輪はこれまで世界大戦中の1916、40、44年に中止されたが、平時に延期となった前例はない。IOCは当初、予定通り開催する構えを示していたが、新型ウイルスの感染拡大に対して世界で渡航禁止や外出禁止などの措置が広がるなか、内外から方針変更を求める声が強まっている。