ドイツ体操女子、足首まで覆うユニタード着用 「性の対象」としてのスポーツに抗議
東京(CNN) 東京オリンピック(五輪)の体操競技で、ドイツ女子代表チームがビキニカットのレオタードに代わり、足首までの脚全体を覆う「ユニタード」を着用している。ドイツ体操連盟はこのユニホームについて、スポーツを性の対象とすることに対する抗議声明と位置付けた。
同チームは25日に行われた予選にユニタード姿で出場した。ほかの女子選手が着用しているレオタードとは対照的だった。
「何を快適と感じるかの問題だ」とドイツ代表のエリザベト・ザイツ選手は言う。「全ての女性が、誰もが、何を着るかを自分で決めるべきだと示したかった」
ユニタードは4月にスイスで行われた欧州選手権で披露。有明体操競技場で22日に行った練習の際も着用した。
ドイツ体操連盟は4月、ユニタードについて「目的は不快感を感じることなく美しさを見せることにある」と説明していた。
国際体操連盟によると、体操のユニホームは半袖または長袖で、脚を覆うことは、色がレオタードとマッチしている限りは認められる。
ザイツ選手は、ほかの選手たちの反応も前向きだったと話し、今後はみんなが自分のユニホームを自由に選ぶようになってほしいと期待を込める。
ザラ・フォス選手も「選手たちの影響力は大きい」とコメント。「コーチ陣も強く支持してくれた。どんな場合でも一番自信を持って、快適でいられるようにと。単純にこの方が気分がいいしずっと快適」と話す。
ザイツ選手は22日の練習後、「私たちは、今日はこれが一番快適なレオタードだと決めた」「でも普通のレオタードはもう着ないというわけではない。その日その日で、自分たちの感情や希望によって決める」と語った。