英人権活動家、カタールで単独抗議 W杯開幕前に
(CNN) 性的少数者(LGBTQ)の人権問題に取り組む英国の活動家、ピーター・タッチェル氏が25日、サッカーのワールドカップ(W杯)開催国、カタールの国立博物館前で単独の抗議行動を起こした。
同氏の財団が出した声明によると、カタールで性的少数者や女性、外国人労働者が虐げられていることに抗議し、逮捕や収監、拷問のリスクで声を上げられない同国の人権活動家との連帯を示した。
タッチェル氏はこれに先立ち、ツイッターへの投稿で、国際サッカー連盟(FIFA)は性的少数者が投獄、処刑される可能性のあるカタールという国をW杯開催国に選んだと非難していた。W杯は来月開幕する。
ロイター通信によると、抗議の現場に制服の警官2人と私服の当局者3人が現れ、タッチェル氏の掲示物を取り払ってパスポートなど書類の写真を撮った。同行した男性の書類も撮影していたという。
警官らはタッチェル氏と握手をした後、同氏を歩道に残して立ち去った。同氏はツイッターに、私服姿の男性が掲示物を排除する場面の動画を投稿した。
タッチェル氏はその後、現地メディアとのインタビューで、警察の事情聴取を受けたと述べ、拘束されたり虐待を受けたりする事態を恐れたが、警官らは丁寧な態度だったと話した。