イランサッカー連盟のW杯出場禁止を、著名スポーツ選手がFIFAに要望
(CNN) 法律事務所がイランの有名スポーツ選手や元選手のグループを代表して、イランサッカー連盟の資格停止と今年カタールで開かれるワールドカップ(W杯)の出場禁止を求める要望書を国際サッカー連盟(FIFA)に送付した。
書簡やプレスリリースでは、「イランの国民に対する残虐性や攻撃性は頂点に達しており、サッカー界とスポーツ界からの断固たる決別が求められる」と指摘。「誰にとっても安全な場であるはずのサッカーが、女性、あるいは男性にとってさえも、安全な空間ではなくなっている」と訴えた。
さらに、女性はイラン全土でスタジアムへの入場が認められず、体系的にサッカー界から排除されていると主張。イランサッカー連盟の行動は、FIFAの価値観や規約に著しく反するとした。
イランでは先月、ヒジャブを適切に着用していなかったという理由で道徳警察に拘束されたとみられる22歳の女性が死亡した。以来、イラン全土で反政府デモに火が付き、当局が容赦なく弾圧している。
書簡はスペインの法律事務所から送付され、FIFA公認審判のモハンマド・レザ・ファガニーさん、アジアの柔道大会で優勝したイラン代表のバヒド・サーラクさん、元女子代表のシバ・アミニさんなどの有名選手や元選手が署名している。
サッカーW杯は11月20日~12月18日の日程で開かれ、イランは11月21日の1回戦でイングランドと、同25日にはウェールズと対戦する。29日には米国とも対戦予定。