実写「リトル・マーメイド」、中国と韓国では不評 配役に不満の声
中国のレビューサイト「ドウバン」での評価は10点満点中の5.1点。興行データ追跡サイトの「マオヤン」では、「私にとってリトルマーメイドは白人なのに」「幼い頃に聞いて育ったおとぎ話が見る影もない」と嘆く書き込みや、差別的なコメントが相次いだ。
韓国からも、インスタブラムに「#NotMyAriel」(私のアリエルではない)というハッシュタグとともに、映画が「台無し」だという投稿があった。
日本では9日の公開前から、アリエルがイメージと違うと批判する声が上がった。子ども時代の大事な思い出とアリエルのイメージを踏みにじらないで、と書き込むユーザーもいた。
中国紙の環球時報は公開前日、同作品が物議を醸しているとする論説を掲載。ディズニーは少数派を出演させる取り組みの一環としてベイリーさんを無理に起用したと主張し、「これは人種差別の問題ではなく、怠惰で無責任な策略」だと批判した。
しかし、ロブ・マーシャル監督はこれまで、ベイリーさんを選んだ理由は才能以外にないと断言してきた。米娯楽誌「ハリウッド・リポーター」との先月のインタビューでは、あらゆる民族に目を向け、「最高のアリエル」を見つけようとした結果で、非白人を起用する意図があったわけではないと強調した。
コムスコアによると、アジアのほかの国での興収はフィリピンが440万ドル、インドネシアが410万ドルと好調。
先週末の人気はイタリアでトップ、ドイツや英国、オーストラリア、ブラジル、メキシコで2位だった。シンガポールやフィンランド、アラブ首長国連邦(UAE)でも高い集客力を誇っている。
コムスコアの上級アナリストによれば、公開後2度目の週末の世界興収はディズニーの「美女と野獣」「マレフィセント」を超え、「シンデレラ」と並んだ。