ツイッターは怒りの感情のたまり場か
北京大学の研究チームがこのほど発表した調査結果は、そうした傾向を最も顕著に表している。
同チームは中国のツイッターと呼ばれる「新浪微博(ウェイボー)」の投稿内容を、悲しみ、嫌悪、喜び、怒りの4つの感情に分類してそれぞれの影響力を調べた。その結果、悲しみと嫌悪はほとんど広がりを見せず、それに比べると喜びは広がる傾向があることが判明。しかし最も広く、急速に広がるのは怒りの感情だった。
研究チームはこの結果について、「怒りの感情は喜びなどの感情に比べて影響力が強いことが分かった。怒りのツイートの方が、ネットワーク内で広がる速度は速く、範囲も大きい」と解説する。
カリフォルニア州にあるフンボルト州立大学の地理学教授、モニカ・スティーブンズ氏は、オバマ大統領が再選された際にツイッターで人種差別発言が広まったことをきっかけに、「憎しみの地図」を作成した。
差別発言の多い地域を米国の地図上に分布図で示した結果、差別発言は都会よりも地方の方が多いという結果が出た。これは地方の偏狭性と、よそ者を恐れる心理に起因すると同氏は分析する。