オバマ大統領がNSA改革案 主要活動変わらずとの批判も
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は17日、米司法省で演説し、国家安全保障局(NSA)による通話・通信記録などの監視活動に関する改革案を発表した。
国家安全保障の脅威とならない一般市民に対する盗聴などは実施しないと明言した。また、差し迫った安全保障上の対策が迫られない限り、米国の同盟国や親密な友好国の指導者の交信記録なども監視しないと明言した。
オバマ政権高官は改革案に関する事前説明で、監視対象から外れる同盟国や友好国の指導者は数十人に限られると述べていた。NSAの極秘の情報収集活動を暴露した米中央情報局(CIA)のスノーデン元職員は、ドイツやブラジル、他の同盟国指導者の通話記録なども盗聴されていたと明かしていた。
改革案では、NSAが収集した通話、通信記録の利用規則は強化され、記録の保管は今後、NSAではなく政府外の機関に委ねられる可能性があるとした。ただ、通話・通信記録の保管に変化はないとしている。
米政府高官によると、改革案が実現すればNSA保管の通話・通信記録の調査を望む場合、最初に諜報(ちょうほう)監視活動の是非などを決める連邦裁判所の承認を求めることになる。これまではNSAが調査時期の決定権を握っていた。