「脱獄」iPhoneにマルウェア、22.5万件の情報盗まれる
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」が中国などでマルウェア(悪意のあるソフト)に感染し、22万5000件を超えるアップル・アカウントの情報が盗み出されていたことがこのほど明らかになった。非公式アプリなどの利用を可能にするために「脱獄」という手法でプログラムを改変したiPhoneが標的とされている。
セキュリティー・サービス大手の米パロ・アルト・ネットワークスが、中国の技術チームと共同で発見した。アップル・アカウント情報を盗み出すマルウェアの被害としては過去最大の規模とされる。
「KeyRaider(キーレイダー)」と呼ばれるこのマルウェアは、脱獄済みiPhone向けのアプリを提供する中国のウェブサイトなどに仕込まれている。感染は中国だけでなく、米国など18カ国に広まっているとみられる。
KeyRaiderに感染すると、所有者のアップル・アカウントに登録されたユーザーネームやパスワード、iPhone用のID、アプリの購入履歴などが盗まれてしまう。iPhoneがいったん乗っ取られると、所有者が修復することはできなくなる。
被害を受けたアカウントを通して他人がアプリを購入できるソフトも提供され、すでに約2万人がダウンロードしているという。