米ヤフー、主力事業をベライゾンに売却 5千億円
ニューヨーク(CNNMoney) 経営不振が続く米ヤフーの主力事業を、米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズが約48億ドル(約5090億円)で買収する見通しとなった。複数のメディアが報じ、CNNMoneyが24日、事情に詳しい2人に合意成立を確認した。
買収は25日中に正式発表される見通し。ヤフーの売却は数カ月前から取り沙汰され、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏から英大衆紙デイリー・メールまで多方面から関心を集めていた。ベライゾンは中でも有力候補とされていた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは24日、48億ドルで合意が成立したと伝えた。主力となっているインターネットや不動産の事業が売却されるという。
これにより、ヤフーは独立した企業としての21年間の歴史に幕を引くことになる。4年前から最高経営責任者(CEO)として立て直しを図ってきたマリッサ・メイヤー氏の時代も、終わりを迎える可能性がある。ベライゾンが傘下に持つAOLのティム・アームストロングCEOが、ヤフーを引き継ぐとの見方が強い。
メイヤー氏はアームストロング氏と同じく米グーグル出身。ヤフーではモバイル事業の強化やブログサービスのタンブラー買収などに多額の資金を投じたが、広告収入の落ち込みに歯止めをかけることができなかった。
先週の決算報告では、これまでの努力が「ヤフーの新たな章へ向けた堅固な基盤になるだろう」と述べていた。
ベライゾンは近年、ネットサービスのAOLやニュースメディアのハフィントン・ポストを買収するなど、コンテンツ事業と広告事業の強化に力を入れている。