米当局、サムスン「ギャラクシーノート7」のリコール発表
ニューヨーク(CNNMoney) 米消費者製品安全委員会(CPSC)は15日、韓国サムスン電子のスマートフォン「ギャラクシーノート7」100万台のリコール(回収・無償修理)を正式発表した。同製品は充電中に発火したというユーザーからの報告が相次いでいた。
同委員会は利用者に対し、直ちに使用を中止して電源を落とすよう勧告している。
サムスンは今月2日にギャラクシーノート7の販売中止を表明していた。同委員会によれば、米国内で同社に寄せられたバッテリー過熱の報告は92件に上り、うち26件はやけど、55件では発火による物損が報告されている。
ギャラクシーノート7は、サムスンや携帯電話会社、販売店で無償交換を受け付ける。サムスンによれば、新しいギャラクシーノート7は21日までに店頭に並ぶ見通し。返品や別の製品との交換にも応じる。
リコール対象のギャラクシーノート7は8月以来、世界で250万台が売れた。バッテリー問題が起きているのはこのうち0.1%にとどまる。
それでも米連邦航空局(FAA)は、安全のため旅客機の機内では電源を落とすよう乗客に勧告。ニューヨーク市交通局も同様の措置を取り、消費者製品安全委員会も注意を呼びかけていた。
正式リコールを受けてFAAは勧告の内容を改訂し、機内で電源を入れることを禁止するだけでなく、うっかり起動してしまうことを防ぐために電源ボタンを保護するよう求めている。
サムスンは韓国では、バッテリー問題を解消したギャラクシーノート7を19日から販売すると表明している。
しかし競合するアップルの「iPhone 7」は16日に発売され、サムスンにとってタイミングは最悪だった。